みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

宅急便は空を飛ぶのか

図書館で借りてきた魔女の宅急便を久しぶりに見る。

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そういえば宅急便が空を飛ぶ日は来るのだろうか?

そして、先日のニュースを思い出す。

ヤマトホールディングスが7月31日に発表した2019年4~6月期決算に市場関係者は驚きの声を上げました。大幅な値上げで収益が改善していることが予想されていたにもかかわらず、61億円の営業赤字となっていたからです。(Yahoo!ニュースより)

このニュースから日本の物流が危機に瀕していることに気づかなければならない。日本の物流は今後どうなっていくのだろうか。

今回は、齊藤実『物流ビジネス最前線』(光文社、2016)も読みながら、考えていく。

 

 

ラストマイルは危機に瀕している

ラストマイルとはネット通販において、商品が物流センターから家庭や企業へ配送される過程を表す言葉である。上記のニュースにおいても、このラストマイルで起こっている現状が危機的に伝えられている。

とりわけ再配達問題の解消を目指さなければならない。時間指定によって確実に受け取ることが出来るように利用者側も意識を変えていくことが必要だ。再配達のコストは一番もったいない。

ドライバー不足も大きな問題である。女性ドライバーはなかなか増えていないのが現状だ。労働時間の短縮も求められる中、働きやすい環境を作っていかなければドライバーの高齢化を防ぐことは難しい。

 

ドローンによる無人配送の可能性

映画の中のキキのように人間がホウキに乗って荷物を運んでくる、、、ということはさすがにないだろうが、これから空を飛んで荷物が運ばれてくる日は近いかもしれない。国家戦略特区に指定されている千葉市で、ドローンを使用した宅配の実証実験が行われているのだ。今年の6月には、Amazonがも宅配ドローンを発表した。規制やルールづくりが急がれるが、宅急便が空を飛ぶようになる日は近いか?

 

ドローン配達実用化はまだ遠いか

アマゾンのドローン部門の安全性・規制担当ディレクター、ショーン・キャシディ氏は、「天気の問題は非常に重要だ」と指摘した上で、「運航に必要な精度に全く達していない」と述べた。(日刊工業新聞、2017/7/7)

ドローン配達は気象条件に大きく左右される。雨だけでなく風にも影響されてしまうためビル風の吹くような都心部で、簡単に飛ばすことは難しいかもしれない。詳細な気象データを組み合わせて、最適解な飛行ルートを計算する必要性があるだろう。まずは比較的飛行をするのに安全な海上や農村部で試験を続けなければならない。

これから過疎地域などで買い物難民が増えるだろう。空飛ぶ宅急便の実現は、彼らの助けになるだけでなく、ラストマイルで起こっている課題を解決することにも繋がるのだ。

【参考】

 

物流ビジネス最前線 (光文社新書)

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