みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

変わりゆく自由研究

夏休みの宿題といえば、読書感想文と自由研究だろう。

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私の自由研究は図書館で本を借りてきて、自分でも出来そうな実験を探してやってみる、、、という感じだった。しかし、最近の自由研究は大手メーカーが積極的に手伝ってくれるそうだ。

今回は、そんな自由研究の変わりゆく姿を考えていく。

 

 

民間企業と学校教育の連携は進む

正直、小学生が自由研究を一から全てやるのは難しい。少なからず指導者の助けがいるだろう。これまでは保護者がそれだったかもしれない。しかしこれからは「研究」のエキスパートである民間企業が子供たちを導いてくれる。

子どもたちが未来を切り開くための資質・能力を確実に育成することをめざし、「社会に開かれた教育課程の実現」を重視するようになる。

 しかし、日本の小中学校には、教職以外の社会人経験がない教員が多い。2017年度の公立小中学校の教員採用者において、民間企業経験者はわずか3~4%台だった。「社会に開かれた」教育を教職者のノウハウのみで実現するのは、極めて非現実的である。(参考記事より)

企業側のメリットとして自社のアピールは第一である。ただ、それだけでなくESG[Environment Social Governance]・SDGsへの取り組みが、企業の成長や評価に関わるようになっている現在の状況も鑑みなければならない。

民間企業と学校教育の連携はこれからも進んでいくだろう。

 

純粋に疑問を持てるようになりたい

先日、千葉県の小学生が「鬼ケ島の鬼は悪者なのか」と疑問を持ち、200冊以上の桃太郎を読み比べた研究の結果が著書になったというニュースが話題になった。

私自身も彼女の姿勢を見習いたい。自由研究の本来あるべき姿とは、(本人にとって)答えがまだ分からない問いに対してそれをいかに追求していくか、その手段を考える思考であろう。指導者は疑問を抱いた子供たちと一緒に考え、時にはヒントを与えることができなければならない。

インターネットで簡単に答えが見つかる現代、わからない問いを見つけること、そしてそれを自分なりの方法で解決しようとする姿勢を持つことは決して簡単なことではない。

私たちがただの情報の消費者となっていないか、振り返ってみることが必要だろう。果たして情報の生産者となれるか。

最後に、自由研究をはじめとする調べ学習の課題として、著作権教育の強化があるだろう。引用や参考文献の書き方は、出来るだけ早い段階から丁寧に指導し、身につけさせなければならない。情報を容易に発信できる環境がある今だからこそ、著作権教育は身につけなければならないリテラシーとなるだろう。

 

【参考】

  • ダイヤモンド・オンライン「「自由研究」を大手メーカーが手伝う、子どもが知らない深い事情」8/14(水) 6:01配信