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IT大国エストニアから学ぶ

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今回は、ソ連から独立を果たしてまだ約30年のエストニアという小国に注目をする。なぜならこの国は、世界最先端ともいえる電子政府を実現させ、行政サービスの99%をオンラインで手続きできるような仕組みをつくったIT大国であるからだ。加えて2007年には、総選挙でオンライン投票を可能にした最初の国となった。

日本はエストニアの事例から何を学ぶことができるのだろうか。まずは、サイバー攻撃について基本的な部分から押さえていく。

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サイバー攻撃とは何か

初期のサイバー攻撃は、ある個人が不特定多数に攻撃をする、愉快犯型であった。しかしながら、最近ではサイバー犯罪は組織化され、特定のターゲットを狙うようになっている。ところで、サイバー攻撃は主に3つの目的で行われるという。

  1. 相手の国力を削ぐこと（国→攻撃→国）※安全保障や経済政策にも関わるので、最も警戒されている。
  2. 政治的・宗教的な主張をハッキング行為によって世界に示すこと
  3. 金銭を得ること

 

tymyh1123.hatenablog.com

 

以前5Gについて上にある記事を書いたが、一時期テレビでも話題になったHUAWEI問題はこのことと深く関わっている。5G通信を行うためにアンテナの技術が欠かせないがその技術はHUAWEIに優位性があるという。現在の世界のネットワーク機器を制しているのはアメリカだが、、、

中国にはHUAWEIやZTEなど世界を席巻する通信機器メーカーがあり、5Gでも優れた技術を持つため、今後もシェアを拡大すると見られていました。
そこで警戒を強めたのがアメリカやオーストラリアなどで、中国政府が全世界のネットワークを監視するのではないか。もし第三次大戦のような動きが起きたら通信インフラを握る中国が圧倒的優位になるのではないか。そんな疑念によって、中国製の5G通信機器を締め出すことにしました。〔参考3より〕

今後の展望として、アメリカと中国によるサイバー戦争が起こると考えられる。というより既に起こっていると考えるべきた。次の戦場はサイバー空間へと移っている。

 

情報セキュリティとは何か

情報セキュリティーには「CIA」という重要な定義があり、それは①機密性（Confidentiality）②完全性（Integrity）③可用性（Availability）の3つである。可用性とは、システムが継続して稼働できる能力のことである。これが高ければ、壊れにくく復旧が早いなど、耐障害性に強く信頼性が高いことを意味する。

 

エストニアはなぜIT大国になれたのか

エストニアがIT国家になった利用をPlanetway Corporation創業者の平尾憲映氏は以下のように説明している。

エストニアは天然資源に恵まれているわけではなく、基幹産業と呼べるものもありませんでした。そこで、偶然にも旧ソ連の政策によって育成されていたIT人材を中心に電子政府を構築することで、限られた資源で自活できる国づくりを進めようと考えたわけです。
 また、人口密度が低く、公共サービスを低コストですみずみに行き渡らせるためにも、電子政府が必須でした。〔参考6より〕

また、隣国にロシアが接続しているという危機感が大きい。一方で日本は島国なので対外的な危機が感じにくい？よって私たちは、日本のサイバー空間におけるセキュリティのぜい弱さを改めて理解しておかなければならない。

 

日本も世界最先端を目指していく

日本でも、2013年の「世界最先端IT国家創造宣言」から名称が変更され、2018年6月には「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」が閣議決定された。行政システムのデジタル改革より、ITを最大限活用した簡素で効率的な社会システムの構築が目指される。これからは公と民間がそれぞれセキュリティ体制の構築をしていくのであろうが、本気で行うのであれば民間との人材的、体制的な連携が必要なのではないだろうか。

 

 【参考】

  1. 世界最先端 IT 国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画の変更について〈https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20180615/siryou1.pdf〉2018/06/15
  2. 日本HP｜NewsPicks Brand Design「【3分解説】セキュリティのグローバル化がもたらす“日本式経営”の危機」2018/10/31
  3. 日本HP｜NewsPicks Brand Design「NISTの衝撃。セキュリティの国際基準が、日本のビジネスを変える」2018/11/07
  4. IT SECURITY ANNEX「世界最先端のIT国家、エストニアを知っていますか」【第１回】2019/03/01・【第２回】2019/04/01
  5. 日本HP｜NewsPicks Brand Design「中国vs欧米。新時代の「冷戦」は、サイバー空間で始まっている。」2019/07/16
  6. 日本HP｜NewsPicks Brand Design「最先端サイバー国家、エストニアを知る男。｢日本はリスクとクライシスの塊」」2019/07/29