YouTuberに憧れる子供たち
少し古い話題である。昨年春頃、大阪府のある小学校4年生に将来の夢を調査したところ、男子の第3位がYouTuberとなり、話題になった。
なぜYouTuberに憧れるのか
今なぜこの話題を取り上げるかいうと、「年間5000人の教員が心の病で休職。その裏に改革できない“働き方”」というニュースについて、こんなコメントを見つけたからである。
子どもは周りの大人を見て育つ。
身近な大人が疲れた顔してたら「大人になりたくない」と思うし、YouTuberが楽しそうなら「YouTuberになりたい」って言うでしょ。
このコメントに私は共感した。
なぜ子供たちがYouTuberに憧れるのか。大事なのは見た目であり、印象である。彼らは好きなことで生きているわけだから、楽しそうに見える。誰だって楽しい事、やりたい事をやっていきていきたいものだ。
でも実際は違う。収入は不安定、個人情報流出のリスクやトラブルの可能性もある。これから新規参入をして、新しく視聴者を開拓するのも簡単ではない。YouTuberになることで誰もが幸せになれるわけではないのだ。ではそれを伝える大人たちはどうか。記事にあるように疲れ切っているのである。
つまり何が言いたいのかというと、疲れた顔で教育をしたって全く意味がないということである。
これからの教育現場に求められる人材とは
これからの教育現場には心の病にならないようなタフさが求められるということだろうか。でもみんながタフではないはずだ。
教育実習行った時、若い教員は、体育の教員に限らずtheスポーツマン的な先生だったことを思い出す。その時私は、これから学校現場で求められる先生はこういう人達なんだなと痛感した。
今後しばらくの間、学校教育の場で人が増えることは考えられない。小学校でも教科担任制にしようという動きが進んでいるが、2020年の教育改革によって負担は今後更に増していくことになるだろう。
ワークアズライフの時代だからこそ
ワークライフバランスは近代的な考え方だ。この考え方をもとに、働き方改革も行われている。ただし、働く時間が減ってもストレスフルな仕事が過剰にのしかかる限り、状況は何も改善しないだろう。時間を短くするより、ストレスフルな仕事とストレスフルでない仕事をバランス良く行える環境が必要なのだ。時間を短くしてしまえば、その時間の中で今までと同じクオリティを求められるかもしれない。
今教育現場にいる先生は心から笑っているのだろうか?そのような疑問を提示するのはかなり失礼な態度であるかもしれないが、教育者にはそれくらいの心の余裕がなければならないと考える。とりあえず身近にいる父親の顔から見てみよう。