みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

「田舎に帰る」ってうらやましい

私がおもひでぽろぽろを見ても正直懐かしさを感じない。当然である。何故ならこの作品が公開されてから約30年も経つからだ。原作は1987年というから、当時に比べれば社会は全く変わってしまった?

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「田舎に帰る」ってうらやましい

主人公である27才のOL、タエ子が山形へ10日間の一人旅へ出かける。小学生の頃の私を連れて。物語の序盤、小学生のタエ子は友達が田舎に帰ることを羨ましがる。

私もそうだった。父方の実家は隣町、母方の実家は同じ町内にある。飛行便に乗って、高速道路の渋滞に揺られながら田舎に帰るのが羨ましかった。実家に帰ってその土地を観光して、親戚と会ったりして。そういえば、映画ではお婆ちゃんが自宅にいた。核家族化が進む現代から見れば珍しい光景のような気がする。今では老人は、自宅で一人暮らしか老人ホームかデイケアサービスか。

 

今の学校の方がよっぽどいい

学校の回想はいかにも昭和の雰囲気を醸し出す。昭和時代の学校はこんな感じだったのだろうか。いかにも過ごしにくそうな学校だ。女子のグループがいくつかあって。ふざける男子がいて。それぞれがからかいあってクラスの中の弱者が巻き込まれる、、、、、今もそんなに変わらないか。

でも給食が不味いのは最悪だ。私の住む町は埼玉県で最後に給食が導入された町だか、給食は頗る美味しかった。小学2年の4月から中学3年の3月まで給食は一度も残したことがない。昭和の給食はやっぱりあまり美味しくなかったのだろうか。ただ、今でも給食があまり美味しくない場所はありそうだ。神奈川県横浜市のハマ弁、あれは美味しいのだろうか。給食くらいしっかりお金をかけて腹一杯食べることができるようになったら良いと思う。

 

東京人というプライド

映画を見るときは、Yahoo!映画を見て、解説や考察が載っている個人のブログをいくつか漁る。すると非常に示唆に富んだ考察と出会うことができる。

本作では、主人公であるタエ子が最後まで東京人としてのプライドと葛藤している。当時は今よりも東京に対する憧れが強く、田舎への古臭さが強かったのかもしれない。映画のラストではタエ子が自分の意思で田舎の農家の家に嫁ぐことを決意する。

今では田舎はそんなに遠い場所でもない。インフラもかなり発達してきている。また、北海道⼤樹町のように、先端的で面白いことをやっている人がいる場所もたくさんある。都会より物価は安いし自然も豊かだ。田舎でも人が集まる場所には豊かな営みがある。

BIができれば当然人の流れは地方へと向かうだろうし、たとえ実現しなくとも、地方創生の流れの中で田舎の魅力がこれから再採掘されていくはずだ。自分自身のキャリアプランの中に、都会から出て田舎に住む選択肢はあるだろうか。タエ子ように、時には勇気を出して自分の人生を歩んでいきたい。