みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

みやしろ町の一風景

東部スカイツリーラインを北千住から北に上がっていくと、住宅街の光景が続く。約40分後、初めて田んぼの光景が広がる。その町が私の住む町、埼玉県宮代町である。

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※田んぼが広がる。奥に見えるのは、東武動物公園の木製ジェットコースターである。今回は、宮代町の特徴的な風景のほんの一部を写真で紹介する。なお今回掲載する写真は全て私が撮影したものである。

 

掘り上げ田(ほっつけ)が残る風景

現在、掘り上げ田が見られるのは、全国で二ヶ所しかない。その1ヶ所が私の母校である笠原小学校の裏手にある。ほっつけと言われるこの田んぼは普通の田んぼとは少し異なる。

宮代町内では一般的に櫛の歯状に作られた耕作部分を堀上田と呼び、耕作部分に挟まれた水路部分をホッツケと呼んでいます。これらは、沼地や窪地など水がたまりやすい地域の水田開発や排水不良をおこしている水田の水腐れ等の被害を軽減させるためにつくられました。工法は、沼底を更に掘り込み、そこから出た土を周囲に盛り上げることで耕作面のかさ上げをしました。〔参考1より〕

つまり元々この土地は沼地であったのだ。井沢弥惣兵衛を中心として江戸時代に笠原沼の開発が行われた。江戸時代の新田開発の名残をまだ見ることができるのだ。

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※江戸時代の開発規制法により、沼地の自然環境を守りながら新田を開発する方法として、掘り上げ田がつくられたことが記されている。

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※掘り上げ田のあるこの場所では毎年地域の小学生などによるもち米づくりなどが行われている。それを秋祭りで餅にして食べるのだ。また、毎年蛍の放流を行っており、写真で見える水路にも蛍のエサとなるタニシが多く生息している。

 

新しい村は農のまちの拠点

新しい村は平成9年度の「農のあるまちづくり計画」のなかで造られた。芝生広場やハーブガーデン、収穫体験のできる農園も併設されている。このそばに流れる農業用の用水路でザリガニ捕りをしたのは良い思い出だ。

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※写真の建物が森の市場「結(ゆい)」。地元野菜の直売所だ。右手奥に見える雑木林は「山崎山」と呼ばれ、埼玉県緑のトラスト5号地に指定されている。夏にはカブトムシがも捕まえられる場所である。

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※新しい村を別角度から。実は新しい村は東武動物公園の裏手にあるのだ。

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※調整池では釣りを楽しむ人も。一年中水が張っているので、生き物たちの住処にもなっている。

宮代町には豊かな自然の他にも、縄文時代からの歴史があり、特徴的な建物がある町でもある。機会があれば紹介していきたい。

 

【参考】

  1. 宮代町郷土資料館HP〈http://www.town.miyashiro.lg.jp/category/10-0-0-0-0.html
  2. 新しい村HP〈http://www.atarasiimura.com/index.html