みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【薩摩篇】

前回は下関戦争を例に、長州藩における行き過ぎた地域顕彰と、その歴史認識の問題点を考察していった。今回は幕末史のもう一つの有名な舞台である薩摩藩の歴史を考えていく。 生麦事件の歴史認識 薩英戦争の歴史認識 生麦事件の歴史認識 生麦事件は1862年9月…

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【長州篇】

平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から満150年の年であった。まずは少し遡って、安倍晋三首相による平成30年1月1日の年頭所感から以下の言説を引用してみたい。 150年前、明治日本の新たな国創りは、植民地支配の波がアジアに押し寄せる、その大きな…

消えゆく日本のシャーマン

日本のシャーマニズムについて述べていく。今回取り上げるイタコのようないわゆる民間巫者とよばれる人たちは、普通の宗教者が持つモノ、つまりは宗教の三大要素とされる教義・教団・戒律を持ち合わせていないところに大きな特徴がある。 しかし、民間巫者が…

「教育実習」再考

私は今年の6月に、母校の中学校で3週間の教育実習を経験させて頂いた。その経験から特筆すべき点をまとめ、考察を行っていきたいと思う。これから教育実習を控えている学生だけでなく、公立中学校の教育現場に興味がある方の参考になればよいと思う。 新しい…

国立科学博物館「恐竜博2019」へ

東京上野の国立科学博物館で開催されている「恐竜博2019」のみどころや楽しみ方を紹介します。恐竜の展示を学術的に見るためには、どのような視点に注目すればよいのでしょうか。参考文献もあわせて紹介します。

日露友好は本当に可能なのか

日本近現代史において、現在に至るまでの日露関係史は、日露戦争や冷戦,北方領土問題に見られるように、対立関係にあった時間が長い。とはいえ、日露友好を模索しなければならないという実情のなかで、これまで日本の歴史研究者はその理想像を、第一次日露…

金の沢と金箔の町「金沢」へ(完)

金沢でのゼミ合宿の記録。最終回は、金沢の名前にも入っている「金」に注目する。金沢は金箔の町とも言われるほどで、全国の金箔生産量のほぼ100%が金沢産だ。(※掲載写真はいずれも私が撮影したものである。) 金箔の町「金沢」の歴史 おまけ ひがし茶屋街 …

文学と芸術の街「金沢」へ(三)

金沢でのゼミ合宿の記録。今回は、金沢が文学と芸術の街となった原点を探る。北陸地方を中心とする日本海側の地域は、かつて「裏日本」と呼ばれ、マイナスなイメージが持たれていた。ただもう少し過去に溯れば、江戸時代には北前船の寄港地として栄え、新潟…

加賀百万石の城下町「金沢」へ(二)

金沢でのゼミ合宿の記録。今回は、2日目に訪れた場所を紹介する。金沢で最も有名な観光地である兼六園と金沢城は、そのつくられた場所に注目すると面白い。兼六園下交差点から、紺屋坂をただ登るだけではなくて、ぜひ地形のダイナミズムを感じてみたい。今回…

天下の書府の城下町「金沢」へ(一)

9月11日(水)〜9月13日(金)に大学のゼミ合宿で金沢を訪れた。日本近現代史のゼミに所属する私にとって、金沢は加賀百万石の城下町というよりは、文学の街というイメージが強い。 ブログの大テーマからは若干それてしまうが、自身の学びの記録として、金沢…

大学入試共通テストの民間試験導入は延期すべき

大学入学共通テストに導入される英語民間検定試験を巡り、全国高等学校長協会(全高長)が、2020年4月からの実施を延期するよう文部科学省に要請する方針を固めたことが10日、関係者への取材で分かった。日程や試験会場など不明点が多いほか、経済格差や地域…

砂漠に対するイメージが変わる

私たち日本人が砂漠についてよく知らないのは当然である。なぜなら、日本の国土のほとんどは温帯湿潤気候に覆われてており、日本から一番近いゴビ砂漠でさえ、(東京都には日本で唯一「砂漠」と表記される場所があるが)中国の内陸部まで行かなければならな…

自然保護のあるべき姿とは何か

私が初めてこの本を手に取った時、批判的に読んでいかなければならないと思った。なぜなら外来生物を排除することは当たり前だと思っていたからである。 ただ、本を読み進めていくうちに、自然保護についての違和感がだんだん解消されていく気がした。自然保…

むかわ竜はこうして発掘された

現在、東京国立科学博物館では特別展として、「恐竜博2019」(7.13〜10.14まで開催)が開催されている。私はこれから行くつもりだが、この展示の目玉はなんといっても、日本古生物学史上最大の発見である、むかわ竜(愛称)の全身復元骨格だろう。むかわ竜は…

みやしろ町の一風景

東部スカイツリーラインを北千住から北に上がっていくと、住宅街の光景が続く。約40分後、初めて田んぼの光景が広がる。その町が私の住む町、埼玉県宮代町である。 ※田んぼが広がる。奥に見えるのは、東武動物公園の木製ジェットコースターである。今回は、…