みやしろ町から

大学生が「日本のこれから」を考えるブログ

駒澤大学博物館企画展『相撲遊覧』の紹介

現在、駒澤大学禅文化歴史博物館では、学芸員を目指す学生による企画展示が開催されている。今回はそんな博物館学講座企画展『相撲遊覧』について、紹介していきたいと思う。 博物館学講座企画展とは 企画展『相撲遊覧』の見所 博物館学講座企画展とは 第13…

投票率20.81%は県民として恥ずかしいです【参議院埼玉県選出議員補欠選挙】

NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)と、前知事の上田清司氏(71)の2人による一騎討ちとなった参議院埼玉県選出議員補欠選挙は、投開票が行われ、上田清司氏の当選が決まった。 投票結果(NHK選挙WEBより) 上田清司氏 元埼玉県知事 1,065,390(86.4…

大村益次郎はなぜ徴兵制を構想したのか

「徴兵」という制度は現在でも様々な国が採用している。「徴兵」がある国で日本から1番近い国は韓国であり、韓国人の男性は基本的に19歳から29歳の間に約2年間兵役につく義務がある。 ところで多くの日本人は「徴兵」の考え方に強い抵抗を感じているが、過去…

BI(ベーシックインカム)は実現可能なのか

突然だが、皆さんはテレビドラマ『相棒』はご存じだろうか。最近『相棒season18』もスタートして盛り上がりを見せるが、私が印象に残っている話は相棒シーズン9の第8話「ボーダーライン」である。この話の中で被害者として登場する男性は、派遣切りにあった…

ホロコーストはなぜ起きたのか【ナチ・ドイツの歴史】

19世紀後半の社会は、急激な産業化・人口の増加により、既存の社会構造と伝統的な価値体系が崩れ、人々の間で不安が広がっていた。そのような状況の中で、極端なレイシズム(人種主義)や人種衛生学が根を下ろしていく。これらの思想はマイノリティが迫害さ…

ヒトラーはなぜ独裁者となったのか【ナチ・ドイツの歴史】

近代史の中でも、アドルフ・ヒトラーほど有名な人物はいない。彼が中心となって行われたとされるドイツ帝国の再建や第二次世界大戦、そしてユダヤ人の迫害・大虐殺には、国を問わず多くの人々がその歴史に興味を惹きつけられる。それは、人権と民主主義とい…

【投票日は10月27日】参議院埼玉県選出議員補欠選挙、それでも立花氏が勝てない理由

今月10日に告示された参議院埼玉県選出議員補欠選挙は、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)と、前知事の上田清司氏(71)の2人による一騎討ちとなった。なお、自民党、公明党は候補者を出さない。また期日前投票は10月11日(金)から、10月26日(土…

「生涯学習社会」とは何か

「生涯学習社会」という言葉は誰しも一度は聞いたことがあるだろう。ただ、その考え方や課題については詳しく知らない人が多いと思われる。今回は、私が大学で受けた「生涯学習論(2単位)」の講義をもとに、生涯学習社会について考えたことをまとめていきた…

埼玉県高校入試における「確約制度」の是非を問う

今回は、埼玉県の高校入試における「確約制度」の是非を問うていきたい。そもそも、なぜ私がこの問題に関心があるかというと、私がアルバイトをしていた学習塾で生徒と接している際に、この問題の波を肌で感じるところがあったからである。 結論から言ってし…

【読者登録100人達成】いつもありがとうございます。

このブログを開設して約70日になりますが、読者登録数100人を達成することができました。 いつも記事を見てくださっている方、特にスターやはてなブックマークをつけてくださっている方、本当にありがとうございます。 メニューバーも是非活用して下さい ブ…

【投票日は10月27日】参議院埼玉県選出議員補欠選挙、解説と展望予想

10日に告示された参議院埼玉県選出議員補欠選挙は、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)と、前知事の上田清司氏(71)の2人による一騎討ちとなった。なお、自民党、公明党は候補者を出さない。 なお、期日前投票は10月11日(金)から、10月26日(土)…

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【日清関係篇 下】

↓前回の記事をまだ読んでない方はこちらから。今回は後編となります。 tymyh1123.hatenablog.com 琉球漂流民殺害事件の発生 台湾出兵における解釈の齟齬 琉球処分の余波 琉球漂流民殺害事件の発生 1872年8月、鹿児島県は琉球民が台湾島東部の蕃地に漂着した…

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【日清関係篇 上】

これから、明治初年における日清関係の展開について、条約調印・批准、琉球・台湾問題に言及しながら概述していく。実は教科書の記述を見ると、日清修好条規は日本と清国の間に結ばれた初めての対等条約となっている。 新政府は,1871(明治4)年,朝鮮が朝…

私が史学科に興味のある高校生へ絶対に勧めたい一冊の本

私は現在、歴史学科に所属する大学4年生です。今回は、私がこの4年間で読んできた3桁の数の本の中から、史学科・歴史学科に興味のある高校生に是非読んでほしい本を紹介します‼︎熱が入ってしまったので、かなり長文になってしまいましたが、最後まで読んで頂…

「教育業界」のこれから

今回は、これから大きく変化する「教育業界」について、重要となるキーワードを3つ紹介する。日本の教育業界のこれからを考えていきたい。(※本記事は2019年8月11日の記事を再編したもです。) 少子化時代に求められること ①2020年の教育改革 ②公教育と民間…

「博学連携」のこれから

これから博物館と学校教育との連携、すなわち「博学連携」について考えていきたいと思う。その上で、はじめに学校教育と博物館教育の違いを明らかにしたい。 まず、学校教育はフォーマルな教育である。学校では全国一律で同じことを学ばなければならないこと…

ジブリ作品を社会科教材に【もののけ姫】

ジブリ作品を社会科教材に活用する試みとして、前回は映画『耳をすませば』を取り上げた。そして第2弾として今回教材化してみたいのが、映画『もののけ姫』である。 もののけ姫の舞台設定 作品に反映された歴史学の成果 もののけ姫で日本中世史を再考する な…

ジブリ作品を社会科教材に【耳をすませば】

ジブリは宮崎駿や高畑勲をはじめとする巨匠らが中心となりスタジオジブリが生み出した、後世に引き継がれるべきアニメーションである。 そんなジブリ作品を私は社会科教材として活かすことができないかと考えた。今回紹介するのは、私が教育実習の時に実際に…

日本のムスリムと共生するために

私の住む宮代町に隣接する埼玉県春日部市に、日本のモスク第1号である、一ノ割モスクがある。日本の中でムスリム社会が意外にも身近なところにあるのは興味深い。皆さんの住む街の近くにもモスクはあるだろうか。 今回はイスラーム教と日本社会に注目して、…

イスラーム報道を考える

遡ること2015年1月7日、フランス・パリ11区にある風刺週刊誌を発行している「シャーリー・エブド」本社に覆面をした複数の武装した犯人が襲撃し、12名の尊い命が失われた。原因はこの会社の発行する新聞に掲載されている風刺漫画による宗教批判だ。2001年の…

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【薩摩篇】

前回は下関戦争を例に、長州藩における行き過ぎた地域顕彰と、その歴史認識の問題点を考察していった。今回は幕末史のもう一つの有名な舞台である薩摩藩の歴史を考えていく。 生麦事件の歴史認識 薩英戦争の歴史認識 生麦事件の歴史認識 生麦事件は1862年9月…

なぜ明治維新史を修正せねばならないのか【長州篇】

平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から満150年の年であった。まずは少し遡って、安倍晋三首相による平成30年1月1日の年頭所感から以下の言説を引用してみたい。 150年前、明治日本の新たな国創りは、植民地支配の波がアジアに押し寄せる、その大きな…

消えゆく日本のシャーマン

日本のシャーマニズムについて述べていく。今回取り上げるイタコのようないわゆる民間巫者とよばれる人たちは、普通の宗教者が持つモノ、つまりは宗教の三大要素とされる教義・教団・戒律を持ち合わせていないところに大きな特徴がある。 しかし、民間巫者が…

「教育実習」再考

私は今年の6月に、母校の中学校で3週間の教育実習を経験させて頂いた。その経験から特筆すべき点をまとめ、考察を行っていきたいと思う。これから教育実習を控えている学生だけでなく、公立中学校の教育現場に興味がある方の参考になればよいと思う。 新しい…

国立科学博物館「恐竜博2019」へ

東京上野の国立科学博物館で開催されている「恐竜博2019」のみどころや楽しみ方を紹介します。恐竜の展示を学術的に見るためには、どのような視点に注目すればよいのでしょうか。参考文献もあわせて紹介します。

日露友好は本当に可能なのか

日本近現代史において、現在に至るまでの日露関係史は、日露戦争や冷戦,北方領土問題に見られるように、対立関係にあった時間が長い。とはいえ、日露友好を模索しなければならないという実情のなかで、これまで日本の歴史研究者はその理想像を、第一次日露…

金の沢と金箔の町「金沢」へ(完)

金沢でのゼミ合宿の記録。最終回は、金沢の名前にも入っている「金」に注目する。金沢は金箔の町とも言われるほどで、全国の金箔生産量のほぼ100%が金沢産だ。(※掲載写真はいずれも私が撮影したものである。) 金箔の町「金沢」の歴史 おまけ ひがし茶屋街 …

文学と芸術の街「金沢」へ(三)

金沢でのゼミ合宿の記録。今回は、金沢が文学と芸術の街となった原点を探る。北陸地方を中心とする日本海側の地域は、かつて「裏日本」と呼ばれ、マイナスなイメージが持たれていた。ただもう少し過去に溯れば、江戸時代には北前船の寄港地として栄え、新潟…

加賀百万石の城下町「金沢」へ(二)

金沢でのゼミ合宿の記録。今回は、2日目に訪れた場所を紹介する。金沢で最も有名な観光地である兼六園と金沢城は、そのつくられた場所に注目すると面白い。兼六園下交差点から、紺屋坂をただ登るだけではなくて、ぜひ地形のダイナミズムを感じてみたい。今回…

天下の書府の城下町「金沢」へ(一)

9月11日(水)〜9月13日(金)に大学のゼミ合宿で金沢を訪れた。日本近現代史のゼミに所属する私にとって、金沢は加賀百万石の城下町というよりは、文学の街というイメージが強い。 ブログの大テーマからは若干それてしまうが、自身の学びの記録として、金沢…